仏教に関連する和歌のことを総称して「釈教歌(しゃっきょうか)」と呼びます。『法華経』などの経典を詠む歌、極楽往生を願う歌、民衆を教化する歌など、様々な形で和歌と仏教は関わり合ってきました。平易な和歌を通じて仏教の教えに触れることができるのも釈教歌の魅力です。本講座では、『万葉集』から鎌倉時代までの釈教歌を年代順に追い、その歴史的変遷を辿りながら、主要な作品を鑑賞していきます。(講師・記) <今期のテーマ> 4.1000年代@―拾遺和歌集、藤原公任の法華経歌 5.1000年代A―後拾遺和歌集、発心和歌集、和泉式部 6.1100年代@―金葉和歌集、源俊頼 <全テーマ> 1.700年代―万葉集の無常の歌、仏足石歌 2.800年代―聖の歌、古今和歌集の僧侶歌人 3.900年代―法華八講、勧学会、拾遺抄 4.1000年代@―拾遺和歌集、藤原公任の法華経歌 5.1000年代A―後拾遺和歌集、発心和歌集、和泉式部 6.1100年代@―金葉和歌集、源俊頼 7.1100年代A―千載和歌集、藤原俊成の極楽六時讃歌 8.1100年代B―西行の罪の歌、寂然の法門百首 9.1200年代@―新古今和歌集、慈円の信仰と和歌 10.1200年代A―後鳥羽院、藤原定家、家隆の信仰と和歌 11.1200年代B―法然、一遍の浄土信仰の歌 12.1300年代―玉葉和歌集、京極派の釈教歌 *テーマは予定です。状況により、変更することがあります。 *2024年4月開講。1年全12講予定。
山本 章博:やまもと あきひろ 1974年横浜生まれ。上智大学文学部卒。同大学院から、学習院高等科教諭、大正大学文学部准教授を経て、現在、上智大学文学部教授。専攻は和歌文学、中世文学。主な著書・論文に『中世釈教歌の研究−寂然・西行・慈円−』(笠間書院)、『寂然法門百首全釈』(風間書房)、「一遍上人の和歌表現をめぐって」(『仏教文学』)、「承久三年の慈円―和歌と願文―」(『国語と国文学』)がある。
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