「ロシアは頭では理解できない。ただ信じることができるだけだ。」とあるロシアの詩人が言いました。そんなロシアによるウクライナ侵攻は2年以上続いており、これまで私たち西側諸国が何となく信じていた国際秩序なるものに大きなひび割れを入れてしまいました。今年3月にはプーチン大統領が圧倒的な得票率で改めて大統領に選ばれ、プーチン政権は今後もしばらく続くことになります。西側諸国から見える姿とは異なり、プーチン大統領はロシア国民の強い支持を得ています。それは、彼が「ロシア文明とロシア国家」の存続と繁栄という大義に忠実な国家元首だからです。ロシアにとって、ウクライナ侵攻は「侵略戦争」ではなく「防衛戦争」という位置づけなのです。なぜそうなるのでしょうか。本講座では私が一外交官として見てきた「プーチンのロシア」の姿を紹介しながら、ロシアという国家の行動原理について考えていきたいと思います。(講師:記) 第1講義 プーチン政権下の現代ロシアとウクライナ侵攻 第2講義 ロシアの地政学的状況と祖国戦争 第3講義 プーチンとロシアン・イデオロギー 参考文献:[『地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理』](https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-85275-1)亀山陽司著 (PHP研究所)
亀山 陽司:1980年生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業、東京大学大学院総合文化研究科修了。外務省入省後、ロシア課、中・東欧課でロシアとウクライナを担当。在ロシア日本大使館と在ユジノサハリンスク総領事館に7年間勤務。2020年に退職し、現在は北海道で林業のかたわら執筆活動に従事。著書に『地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理』、『ロシアの眼から見た日本 国防の条件を問いなおす』。気象予報士。
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