日本文学の最高峰『源氏物語』作者の紫式部は、大河ドラマにより、いまその生涯が注目を浴びています。今回は、ドラマにも登場する藤原氏や天皇など紫式部をとりまく人々や平安時代の生活を取り上げて、紫式部がどういう世界に生きてきたかを探りたいと思います。 7月4日 平安時代の女性と文芸 九州大学名誉教授 辛島 正雄 『紫式部日記』では同時代を生きた3人の才女(和泉式部・赤染衛門・清少納言)についての批評がなされていて、当時、女性たちがいかに文芸と深くかかわっていたかが窺えます。今回は、紫式部の人と作品を通じて、平安時代の女性たちがどのように文芸と出会い、そこに深入りしていったかを探ってみたいと思います。
辛島 正雄:九州大学名誉教授 1955年山口県出身。徳島大学教養部講師、九州大学教養部助教授、九州大学文学部教授などを経て、2021年3月定年退職。専門は、日本古典文学研究。とくに平安後期から中世にかけて成立した作り物語の史的変遷を注釈的研究と連動させて、立体的に解明することを目指してきた。著書に『中世王朝物語史論』(2冊、笠間書院)、『御津の浜松一言抄』(九州大学出版会)、『在明の別残月抄』(九州大学出版会)、『中世王朝物語全集9 小夜衣』(笠間書院)、共著に『新日本古典文学大系26 堤中納言物語・とりかへばや物語』(岩波書店)などがある。
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