世界文化遺産に登録されているサンボー・プレイ・クックは、アンコール・ワットなど数あるカンボジアの遺跡のなかでも現在もっとも注目されている遺跡です。クメール人がアンコール地域に都を遷す以前の、プレ・アンコール期(7世紀初〜9世紀)の都市と寺院の複合遺跡群で、唐僧・玄奘三蔵の『大唐西域記』に記される伊賞那補羅(イーシャーナプラ)国に比定されています。近年の発掘調査により、徐々にその実体が明らかになってきました。また、この遺跡から出土した彫像の見事さは目を見張ります。本講座は、サンボー・プレイ・クック遺跡とプレ・アンコール期の彫像を取り上げ、その意義とアンコール遺跡群への始動を考えてゆきます。(講師・記) ※画像説明:サンボー・プレイ・クック
北 進一:きた・しんいち 1963年生まれ。中国・山東大学留学。アジア文化史専攻。群馬県立女子大学および高崎経済大学兼任講師。著書に『アシュラブック 興福寺阿修羅像から東大寺不空羂索観音像へ』(美術出版社)、『ほとけを知る 仏像めぐりハンドブック』(シンコーミュージック・エンタテイメント)。共著に『カラー版 東洋美術史』(美術出版社)、『世界美術大全集 東洋編15 中央アジア』(小学館)、『中国世界遺産の旅3 四川・雲南・チベット』(講談社) ほか 。
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