フランス革命後、パリは政治、文化、経済の面でフランスの中心になります。同時に、19世紀のパリでは革命がたびたび勃発して体制が変わり、他方では民主化と近代化が進んで人々の生活と意識が大きく変わります。そのようなパリの変貌が、文学のなかでどのように語られているかを、フロベールの『感情教育』、ボードレールの『悪の華』を読みながら考察します。二人はどちらも1821年生まれですが、パリにたいする感覚はかなり異なります。その違いについても考えてみましょう。(講師・記)
小倉 孝誠:おぐら・こうせい 慶応義塾大学教授 1956年青森県生まれ。東京大学大学院博士課程(仏文学)中退、パリ・ソルボンヌ大学にて文学博士号を取得。専門領域は近代フランスの文学と文化史。主な著書に『身体の文化史』(中央公論新社、義塾賞)、『パリとセーヌ川』(中公新書)、『恋するフランス文学』(慶應義塾大学出版会)、『革命と反動の図像学』(白水社)、『歴史をどう語るか』(法政大学出版局)、『ボヘミアンの文化史』(平凡社)。主な訳書に、フローベール『紋切型辞典』(岩波文庫)、アラン・コルバンほか監修『身体の歴史』(監訳、藤原書店、日本翻訳出版文化賞)、ユルスナール『北の古文書』(白水社)、ユゴー『死刑囚最後の日』(光文社古典新訳文庫)など。
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