明治期に形成され現代に及ぶ日本美術史の中で、古美術、近代美術、現代美術を同時に語る研究者は数えるくらいしか居ません。その中で、宮川寅雄の美術史の見解は、とても重要であるにも関わらず、知られていません。 その活動時に注目されていた寅雄の思想を浮かび上がらせることによって、混迷を極める現代に一つの活力を与えることができることでしょう。寅雄とは誰か、どのような活動をしたのか、日本美術史をどのように考えたのかを、この講義で明らかにしていきます。 ■4月10日 宮川寅雄の活動とその思想 宮川(1908-1984)が生きた時代、どのような遍歴を経たのか、宮川は何を学び、伝えたのか。 ■5月8日 日本美術史と宮川寅雄 宮川の日本美術史の特徴と、岡倉覚三から始まり今日に至る「日本美術史」との比較検討。 ■5月29日 宮川寅雄の日本美術史 宮川の著書から、主に「彫刻 飛鳥時代」を読む。
宮田 徹也:宮田徹也(みやた・てつや) 美術批評者。1970年横浜市生まれ。横浜国立大学教育学部付属横浜小・中学校卒。奈川県立田奈高等学校中退。和光大学卒。横浜国立大学大学院教育学研究科修士課程修了。岡倉覚三、宮川寅雄、針生一郎を経て敗戦後日本前衛美術に到達。日本近代美術思想史研究。嵯峨美術大学客員教授、名古屋芸術大学・日本大学芸術学部・日本大学経済学部など多数の学校で講師を務める。
■日程変更 6/12→5/29 Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問い合わせは、yk9yokohama@asahiculture.comで承ります。