日本の神を祀る神社本殿は大陸から伝わった仏教寺院建築よりも古い要素を持っています。この姿は、寺院建築の伝来後に、日本の神への信仰が仏教とは異なることを意識して造られたものと考えられます。本講座では、建築史の観点から、この神社本殿のかたちを生み出したルーツを、時代を遡って古墳・弥生・縄文時代の遺跡から発掘された建物跡や、建物を模した土器、器物に描かれた建物の姿と、それぞれの時代の人びとの信仰・祈りから確かめていきます。(講師・記)
米澤 貴紀:よねざわ・たかのり 名城大学理工学部建築学科准教授。1978年神奈川県生まれ。博士(工学)。専門は日本建築史、建築技術史。 主な著書に『ピラミッドの建て方』(共著、実業之日本社)、『木砕之注文』(共著、中央公論美術出版)、『誰も知らない「建築の見方」』(共監修、エクスナレッジ)、『よく分かる日本建築の見方』(共著、JTB出版)、『神社の解剖図鑑』『日本の名城解剖図鑑』(エクスナレッジ)、『建築の誕生 自然から文化の地平への飛翔』(共著、丸善2024)など多数。
参考図書/中川武編、酒井智幸・柏木裕之・米澤貴紀著『建築の誕生 自然から文化の地平への飛翔』丸善、2024
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