現在上演可能な能の作品は約250番あると言われています。これらの能の作品はさまざまな要素から成り立っています。この講座では能の代表的な作品・人気のある作品を取り上げて、素材となった文学作品や伝説、謡の文句の内容や文章の装飾方法、和歌や漢詩の引用、作品の構成や演出の特徴、作者の個性や工夫など、その作品を様々な角度から分析・紹介していきます。能を見に行っても今ひとつ理解できないという方はもちろん、なかなか実際に能を見に行くことができないという方にも、能の作品の面白さを味わっていただける講座です。 今期は前期に引き続き『平家物語』を題材とする能を取り上げます。世阿弥作の修羅能の中から、平氏に反旗を翻し宇治橋で激しく戦った源頼政、老武者と侮られないよう髪を染めて戦った斉藤実盛、和歌を愛し続けた平忠度という3人を主人公とする曲を読み込んでいきます。(講師・記) <スケジュール> 第1回 頼政(よりまさ) 第2回 実盛(さねもり) 第3回 忠度(ただのり)
表 きよし:おもて・きよし 国士舘大学教授 1958年生まれ。早稲田大学教育学部卒業。同大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。国士舘短期大学を経て、現在は国士舘大学21世紀アジア学部教授。専門は能・狂言で、特に能・狂言の歴史研究に力を注ぎ、近年は江戸時代の各地における能の上演状況の調査に取り組んでいる。著書に『能舞台の世界』(共著・勉誠出版)。論文に「壇の浦合戦を素材とする能」「曽我物語と能」「江戸時代の長崎の能楽」「長府藩の能楽」などがある。
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