私は東京・五反田の出身ですが、ルーツは父方も母方も外房にあります。イワシ漁師の六男だった祖父が五反田へ上京したのが1916年。そして製造業の道に入り、町工場を営みました。 本講座では、江戸時代に外房の漁師がどこからやって来たのか、外房の漁業文化の特徴、五反田と外房の意外なつながり、戦時下における町工場の日常、東京を定期的に襲った空襲と外房の関連性などについて、わが家のたどった足跡をたたき台にして見ていきます。また番外編として、大航海時代と外房の接触についても考察します。外房の見え方が変わること、うけあいです(講師・記)。 ※当日書籍販売とサイン会あり
星野 博美:ノンフィクション作家 1966年、東京生まれ。『謝々!チャイニーズ』(1996年)でデビュー。返還前後の香港を追った『転がる香港に苔は生えない』(2000年)で第32回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。自身のルーツをたどった『コンニャク屋漂流記』(2011年)で第2回いける本大賞、第63回読売文学賞「随筆・紀行賞」受賞。『みんな彗星を見ていた―私的キリシタン探訪記』(2015年)では「キリシタンの世紀」の宣教師や日本人キリシタンの歴史に迫った。その他、『のりたまと煙突』(2006年)、『愚か者、中国をゆく』(2008年)、『島へ免許を取りに行く』(2012年)、『戸越銀座でつかまえて』(2013年)、『今日はヒョウ柄を着る日』(2017年)など、著書多数。最新刊は『旅ごころはリュートに乗って――歌がみちびく中世巡礼』(平凡社)。
Vimeoを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。お問合せはcb9info@asahiculture.comで承ります。