「チェロの旧約聖書」と呼ばれるバッハの無伴奏チェロ組曲はチェリストが生涯付き合う作品です。学生のころから弾き続けても常に発見があり、自分が進めば曲がさらに奥深く手招きをしてくる、そんな不思議な存在の組曲に今まであまりない角度からアプローチする講義シリーズ第2弾!バッハの音楽を言葉としたら、発音からセンテンスの作り方にも触れて、チェロを弾く方も弾かない方にも楽しんでいただきたい。シリーズ2回目は組曲第2番と、1番と3〜6番の組曲からアルマンドを取り上げます。バッハにおける縦線と横線を頭で納得、音で感じていただければ幸いです。 (講師・記) ♪演奏予定曲目 J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調BWV1008 J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1.3.4.5.6番よりアルマンド
水谷川 優子:みやがわ・ゆうこ 「交響楽団の祖」と呼ばれる祖父、近衛秀麿の遺志により5歳からチェロを始め、桐朋学園女子高等学校音楽科卒業、同大学ディプロマコースを経て、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院首席卒業、同大学院修士修了マギスターの称号を得てローマのサンタ・チェチーリア国立アカデミー・ソリストコースで研鑽を積んだ。数々の国際コンクールで上位入賞。出演・演奏したNHK FM「長崎・祈りの音色」が第 73 回文化庁芸術祭優秀賞を受賞。現在、日本とドイツに拠点を置いてソリスト、室内楽奏者として活動。近年はアラブ諸国やアジアにも招聘されてオーケストラと共演、現地の音楽院でマスタークラスも行う。いままでに伊勢神宮第62回遷宮、熊野本宮大社御創建2050年などの奉祝式年、2023年は京都・東寺にて開宗1200年記念弘法大師恩謝・世界平和祈願奉納演奏会を行った。スペシャルオリンピックス日本・東京のチャリティコンサートのプロデューサー。2020年にアルバム「Black Swan〜ヴィラ=ロボス チェロとピアノ作品集」がNY Public Radio で月間ベスト新譜選出。