コラール・カンタータ、つまり特定のコラール(讃美歌)に基づいて、全曲を構成する作品群について論じていきます。バッハの音楽の究極の楽しみは、ライプツィヒのトマス・カントル(合唱長)となったバッハがほぼ毎週の礼拝を彩った「音楽による説教」というべき教会カンタータにあります。最初の1年はさまざまな試行錯誤を重ねましたが、2年目に入ると、いよいよコラール・カンタータに集中し、数多くの傑作を生み出しました。 今期は、1724年6月25日(聖ヨハネの祝日)から7月9日(三位一体節後第5日曜日)に初演された3曲のコラール・カンタータに焦点を当てます。(講師・記) <スケジュール> ➀1/10 聖ヨハネの祝日《われらの主キリスト、ヨルダン川に来たれり》BWV7 (1724年6月25日初演) ➁2/14 マリアの訪問の祝日《わが魂は主をあがめ》BWV10 (1724年7月2日初演) ➂3/13 三位一体節後第5日曜日《ただ愛する神の力に委ねる者は》BWV93 (1724年7月9日初演)
樋口 隆一:明治学院大学名誉教授 1946年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程在学中にDAAD奨学生としてドイツ留学。テュービンゲン大学で音楽学と指揮を学ぶ。バッハの教会カンタータの楽譜校訂で同大学哲学博士。1979年に帰国後は音楽学者、音楽評論家、指揮者として活躍。現在は明治学院大学名誉教授、国際音楽学会前副会長、明治学院バッハ・アカデミー芸術監督。『バッハ』(新潮文庫)、『バッハの四季』(平凡社ライブラリー)ほか著書多数。《マタイ受難曲》(初期稿)のCD化、《ミサ曲 ロ短調》の新録音が話題となり、2006年のライプツィヒ国際バッハ音楽祭に招待出演。
★今期からタイトルを変更しました。 Zoomウェビナーを使用した、教室でもオンラインでも受講できる自由選択講座です(講師は教室)。見逃し配信(1週間限定)はマイページにアップします。各自ご確認ください。お問合せはasaculonline001@asahiculture.comで承ります。