邪馬台国の所在地をめぐる論争は、九州説・畿内説の二項対立的な構図が長らく続いてきました。しかし遺跡発掘が全国的に進み、その分析が進んだ現在、3世紀の日本列島には、対外交渉を担った北部九州諸国のほか、「畿内・瀬戸内連合」「東海・関東連合」「山陰・北陸連合」の少なくとも3つの広域政治勢力が割拠し、それぞれ「初期ヤマト政権」「狗奴国連合」「出雲・越連合」に対応していたと考えられます。そこで本講座では、邪馬台国時代を三大勢力が拮抗する群雄割拠時代と捉え、これを「邪馬台国三国志」の視点から考えます。 【カリキュラム予定】 @10月16日 [魏・呉・蜀と楽浪公孫氏の考古学](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=4537381) A11月20日 [邪馬台国の位置は小札革綴冑・甲で決まる](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=4537382) B12月18日 [狗奴国九州中南部説から東海説への転換と前方後方墳](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=4537383) C1月15日 「[筑後勢力と邪馬台国九州説](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=4633155)」 D2月19日 「[出雲・越勢力と四隅突出形墳の終焉](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=4633156)」 E3月18日 「[伊都国・奴国の終焉から沖ノ島祭祀へ](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=4633157)」 ★1回ずつの受講もできます。 会員 3,410円 一般 3,960円
桃ア 祐輔:福岡大学人文学部歴史学科教授 1967年(昭和42年)3月12日生まれ。福岡大学人文学部教授(考古学) 福岡県福岡市出身 筑波大学大学院歴史・人類学研究科文化人類学専攻を単位取得退学。東京国立博物館事務補佐員、筑波大学助手を経て2004年に福岡大学に着任。2018年に中国社会科学院考古研究所・吉林大学・西北大学で1年間の在外研究に従事。ユーラシア騎馬文化・中近世仏教考古学が専門で「中世とは何か」の解明をめざす。 主な著作に「高句麗太王陵出土瓦・馬具からみた好太王陵説の評価」(『海と考古学』2005)、「七支刀の金象嵌銘技術にみる中国尚方の影響」『文化財と技術 4』2005)、「中世棒状鉄素材に関する基礎的研究」(『七隈史学』第10号)、「九州の屯倉研究入門」(『還暦、還暦?、還暦!』2010)、「九州出土子持勾玉研究入門」(『福岡大学考古学論集2』2013)、桃崎祐輔「騎馬文化の拡散と農耕文明との融合−江上騎馬民族征服王朝説が描く文化融合モデルとその今日的意義−」(『今、騎馬民族説を見直す』2014)「山の神古墳出土馬具の検討―2セットのf字形鏡板付轡・扁円剣菱形杏葉の年代とその意義―」(『山の神古墳の研究』2015)「金属容器」(『モノと技術の古代史 金属編』2017)「英彦山信仰遺跡と遺物からみた英彦山の歴史」(『英彦山の宗教民俗と文化資源』2017)など
筆記用具をお持ちください。
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