注目を集めた吉野ヶ里の石棺墓調査には、落胆した人も多かっただろう。しかし、私はそういう事態を予想していた。負け惜しみではなく、自分なりの邪馬台国観に基づくものである。魏志に描かれた邪馬台国は、特別なクニでなく、卑弥呼も突出した権力者ではない。原始的民主制的な社会こそ邪馬台国九州説の本質である。吉野ヶ里謎のエリアの追加発掘が9月23日から始まる。この成果を踏まえて邪馬台国論に迫りたい。(講師・記) <各回のテーマ(予定)> 第1回 邪馬台国九州説とは何か 第2回 吉野ヶ里遺跡遺跡調査を踏まえた邪馬台国論
片岡 宏二:1956年生。福岡県立小倉高校卒業後、1979年早稲田大学第一文学部日本史学専攻卒。文学博士(考古学)。行橋市歴史資料館館長を経て、現在は小郡市埋蔵文化財調査センター所長。
Zoomウェビナーを使用したオンライン講座です。お問合せはtc9acc2@asahiculture.comで承ります。