928講座中 1〜20件を表示
- 横浜教室
- 教室・オンライン自由講座
ヨーロッパ社会とキリスト教
聖性とロジック
- 藤崎 衛/東京大学教授
- 2025/07/08火 〜 2025/12/09火
- 10:30〜12:00
- 全6回
- 会員 22,770円
この講座では、キリスト教がヨーロッパ社会に与えた影響を、「聖性」と「ロジック」の両面から読み解いていくことを目的とします。「聖性」という観念は、人々の価値観や信仰生活、あるいは、建築や絵画などのあらゆるキリスト教芸術にはかりしれない影響を与えました。またキリスト教的な「ロジック」は、当時の権力構造や平和概念といった社会の枠組みをつくるさまざまな概念を規定し、他地域への軍事侵攻や他民族の排除を正当化する理由にもなり得る重要なものでした。そしてこれらは「ヨーロッパ的なもの」の礎となり、中世以降、ヨーロッパ社会がさまざまな局面で変容し、再編されていくなかで、常に普遍的な屋台骨として機能しました。その様相を、多様なテーマを取り上げていくことで、解明していきたいと考えています。(講師・記)2024年1月開講。 【2025年7〜12月各回予定】 第19回 異端と社会(3)カタリ派とアルビジョワ十字軍 第20回 異教と迷信――キリスト教化するヨーロッパ 第21回 十分の一税と私有教会 第22回 ならず者から「キリストの戦士」へ――「神の平和」と騎士の誕生 第23回 教皇権(1)「ローマ司教」はなぜ「教皇」と呼ばれたか 第24回 教皇権(2)ドイツ皇帝との相剋――教会改革と叙任権闘争
-
- 見逃し配信あり
- 横浜教室
- 教室・オンライン自由講座
足元に眠る神奈川の歴史
考古学でさかのぼる旧石器時代から近代
- 井関 文明ほか/(公財)かながわ考古学財団
- (公財)かながわ考古学財団・監修/大塚 健一
- 2025/07/12土 〜 2025/12/13土
- 13:00〜14:30
- 全7回
- 会員 26,565円
◆かながわ考古学財団連携講座◆ 第1回(7/12) 近世〜近代 講師:井関文明 近年、神奈川県内で実施した発掘調査で発見された近世・近代の遺跡・遺構・遺物を通して、近世・近代における「小田原城と城下町」、「村落と生業」、「寺院と墓地」、「開国と戦争遺跡」、「まちづくりと観光資源」について概観します。また、近年の発掘調査成果で特筆すべき内容を持つ横浜市山下居留地遺跡のペットの墓(近代)について紹介するとともに、講師が実際に発掘調査を担当した小田原市杉浦平太夫邸跡の事例についても触れたいと思います。(講師記) 第2回(8/9) 鎌倉時代・戦国時代 講師:山口正紀 神奈川県内の開発に伴い、近年では数多くの発掘調査が行われてきました。鎌倉〜室町時代では、都市鎌倉を中心として周辺の地域で明らかになった新たな発見例と戦国時代における小田原城や県内に所在する山城の様相について、調査で得られた様々な成果についてを紹介していきます。(講師記) 第3回(9/13) 奈良・平安時代 講師:橋香 奈良・平安時代の神奈川県は、相模国と武蔵国の一部であったといわれています。箱根の関をこえると「坂東」と呼ばれる都とはまた異なる世界が展開していました。国の中心には国府・郡家があり、その周辺には集落があったことが発掘調査によってあきらかにされています。神奈川の奈良・平安時代の人々がどう生きてきたのか、最新の発掘調査成果をふまえながら、ご紹介していきます。(講師記) 第4回(10/11) 古墳時代 講師:新山保和 『足下に眠る神奈川の歴史』の章立てに合わせ、「古墳の出現と展開」「群集する後期・終末期古墳」「集落の様相」「鏡の世界」「出土品の様相」について、本書で取り上げた近年の発掘調査成果を中心に解説していく。また、本書では取り上げなかった遺跡や遺物、刊行中及び刊行後に見つかった遺跡・遺物も含めて神奈川県における古墳時代の到達点について、課題とともに最新成果を紹介したい。(講師記) 第5回(11/8) 弥生時代 講師:戸羽康一 神奈川県内における弥生時代の遺跡・遺構・遺物を通じて、農耕集落以前の様相、大規模集落の成立と展開、新たな墓制の出現、食糧の生産、海と洞窟の利用、製品製作技術について概観します。また、近年の発掘調査で注目を集めた遺跡についても紹介しつつ、神奈川県の弥生時代について解説します。(講師記) 第6回(11/29) 縄文時代 講師:野坂知広 近年、神奈川県内で実施した発掘調査で発見された縄文時代の遺跡・遺構・遺物を通して、縄文時代における「生業の実態」、「環状集落と配石集落」、「墓とまつり」、「地域間交流」について概観します。また、近年の発掘調査成果で特筆すべき内容を持つ伊勢原市西富岡・向畑遺跡の埋没林(縄文晩期)、秦野市稲荷木遺跡の配石集落(縄文後期)について紹介するとともに、講師が実際に発掘調査を担当した伊勢原市子易・中川原遺跡の事例についても触れたいと思います。(講師記) 第7回(12/13) 旧石器時代 講師:脇幸生 近年、神奈川県内で実施した発掘調査で発見された旧石器時代の遺跡・遺構・遺物を通して、県内における「最古の石器群」、「生業」「石器製作址」「石材と遺跡」「接合資料」「炉・礫群」について概観します。(講師記) <参考テキスト> [(公財)かながわ考古学財団編『足元に眠る神奈川の歴史』(有隣堂)](https://www.yurindo.co.jp/publication/book/history-of-kanagawa-lies-beneath-our-feet/) ※別途講義資料がありますので、本書をお持ちでなくてもご参加いただけます。 令和3年より年度ごとにテーマを掲げ、朝日カルチャーセンター横浜とかながわ考古学財団による連携講座を開催しております。今年度も7月期から全7回の連続講座を計画しています。今回の連続講座は、昨年度に当財団が有隣堂さんと連携して刊行した『足元に眠る神奈川の歴史』をふまえて、掲載内容をより詳細に解説したり、関連する事例に触れてより幅広いお話ができればと考えております。ぜひ一緒に足元に眠っていた神奈川の太古の歴史を近代からさかのぼり時代ごとに学んでいければと思います。(監修・大塚健一さん記) ―――――――― (公財)かながわ考古学財団は、神奈川県の公益財団法人。発掘調査と普及活用を行うとともに、神奈川県という地域に根差した学術研究を実施する。現地見学会で発掘現場を公開し、調査成果は、発掘調査報告書をはじめ、発表会やセミナーなどで公開している。古墳時代の発掘調査は、近年、子易・中川原遺跡(伊勢原市)、上粕屋・子易遺跡(伊勢原市)、中依知遺跡群(厚木市)、及川伊勢宮遺跡(厚木市)など、新東名高速道路・厚木秦野道路建設事業にかかる伊勢原市域、厚木市域の調査で大きな成果があがっている。 ――――――――
-
- 見逃し配信あり
- 新宿教室
- オンライン開催
コツコツ学ぶ中世哲学史
中世哲学の黄金時代 中世から近代へ
- 山内 志朗/慶応義塾大学名誉教授
- 2025/07/15火 〜 2025/12/16火
- 18:30〜20:30
- 全6回
- 会員 21,780円 / 一般 25,080円
中世哲学の始まりとなるアウグスティヌスから少しずつ学んでいきます。テキストとして用いるリーゼンフーバー『西洋古代中世哲学史』(平凡社ライブラリ―)は、古代哲学についても丁寧に記述されています。それも資料として活用しながら、中世神学と哲学を一歩一歩コツコツと学んでいきます。アリストテレスに由来する難しい用語も学びつつ、中世の人々の悩みや思いを読み取りながら進めていきます。予備知識は不要の分かりやすい講座にします。(講師・記) テキスト:各自お求めください。リーゼンフーバー『西洋古代中世哲学史』(平凡社ライブラリ―) 【カリキュラム】※状況により変更することもございます。 ■2025年1月〜6月 【中世哲学の始まり】 (1) 古代ギリシア哲学から中世哲学へ――なぜアリストテレスは大事なのか、キリスト教が引き起こした思想的大革命 (2) 中世哲学の手前――新プラトン主義と教父哲学 (3)アウグスティヌスの思想――キリスト教と哲学を結びつけることは大変だった (4 )アウグスティヌスの影響――スコラ哲学の基礎はアウグスティヌスにある 【中世哲学の黄金時代】 (5)イスラーム哲学の影響――アヴィセンナやアヴェロエスの思想はなぜ中世哲学にとって大事なのか (6)トマス・アクィナスの哲学――偉大で巨大なトマス・アクィナスの思想をどうすれば語ることができるのか ■2025年7月〜12月 (7)トマス・アクィナスとその時代――トマス・アクィナスは当時の哲学の中で飛びぬけてた。トマスの哲学をさらに深掘りしていく (8)13世紀後半の知的革命――大学制度が確立し、パリ大学は大哲学者たちを次々と輩出していった。激動の姿と近代への潮流の始まりを見る (9)フランシスコ会の流れ――第二のキリストと崇められたフランチェスコの学派は近代哲学の源流ともいえる (10)ドゥンス・スコトゥス――個体性を重視し、存在の一義性を語ったスコトゥスの思想がなぜ画期的だったのかを考える 【中世から近代へ】 (11)オッカムと唯名論と神秘主義――ルターの宗教改革の基盤となったのが、オッカムの唯名論だった。また時代的に重なるエックハルトに発する神秘主義の流れも合わせて考えていく。 (12)バロックスコラ哲学とイエズス会――大航海時代の中でスコラ哲学が思弁だけでなく、実践と経済において大きな役割を果たしたことはあまり知られていない。その様子、つまり世界史の流れに貢献したスコラ哲学の様子を見る。 ※お申込みは6ヶ月単位です。途中からのご受講もいただけます。
-
- 見逃し配信あり
- 横浜教室
- 教室・オンライン自由講座
都市からみる西洋経済史
古代トリアから現代パリへ
- 斯波 照雄/中央大学名誉教授
- 2025/07/15火 〜 2025/12/16火
- 13:00〜14:30
- 全6回
- 会員 22,770円
中世都市は直接現代都市につながり、培われた市民意識は現代社会になお生きているといわれています。経済活動もまた、変化を遂げながら中世から現代に至っています。ドイツを中心にヨーロッパの都市を巡りながら、西洋の中世から現代に至る経済システムの変遷を背景に、現代社会、現代都市の成立過程を見ていきたいと思います。(講師記) ★今期開講。全6回で学びます。 <各回カリキュラム(予定)> 第1回 古代から中世 継続か分断か 古代都市と中世都市 まち歩き トリア、フィレンツェ 第2回 中世ハンザ都市 北海、バルト海商業圏と「ハンザ同盟」の成立 「ハンザ同盟」とは何か ハンザ都市周遊 リューベック、リューネブルク 第3回 中世社会から近世社会へ 社会の変化 人口減少から増加へ 近代の足音 まち歩き アムステルダム 第4回 新大陸への進出と生活の変化 新大陸からの多種の商品の流入 商業革命、価格革命 食生活の変化 ナント、ラ・ロッシェル、ボルドー周遊 第5回 繫栄する都市の条件 立地条件、社会の変化への対応→発想の転換 まち歩き ハンブルク 第6回 現代都市の道程 市民革命、産業革命が社会に何をもたらしたか 都市人口の増加、市民生活の変化、都市改造 まち歩き パリ、(ウイーン) 中世都市は直接現代都市につながり、培われた市民意識は現代社会になお生きているといわれます。ドイツを中心にヨーロッパの都市を旅しながら、西洋の中世から現代に至る経済システムの変遷を背景に、近代社会、現代都市の成立過程を見ていきます。(講師記) ★今期開講。全6回で学びます。 <各回カリキュラム(予定)> 第1回 古代都市と中世都市:ドイツ都市をめぐる〜ミュンヘン、トリア、メルン 第2回 中世ハンザ都市:リューベック、リューネブルク、ダンツィヒ、ブラウンシュヴァイク、ベルゲン 第3回 中世社会から近世社会へ:フィレンツェ、アムステルダム 第4回 植民地物産貿易:リスボン、ナント、ラ・ロッシェル、ボルドー、チューリッヒ 第5回 不潔な都市から清潔な都市へ:パリ 第6回 繫栄する都市の条件:ハンブルク
-
- 見逃し配信あり
- 横浜教室
- 教室・オンライン自由講座
心理療法入門
心の病はなぜ治るのか? その原理を哲学で解き明かす
- 山竹 伸二/哲学者
- 2025/07/19土 〜 2025/12/20土
- 15:30〜17:30
- 全6回
- 会員 22,770円 / 一般 29,370円
心理療法とは、主としてコミュニケーションを介して心の病を癒し、心理的な苦悩を解消するための技法であり、その種類は現在、400にも及ぶと言われています。心の治療の歴史をたどると、古くは呪術やシャーマニズムの儀式、悪魔祓いなど、様々な方法が存在しましたが、近代になると科学的な知見をもとに、より合理的な方法が開発されているのです。しかし、各々の心理療法は独自の人間観、思想を持っており、自らの技法の正当性を主張して互いに批判し合い、理論対立を繰り返してきました。それゆえ心理療法に共通する原理は理解されないまま、方法ばかりが広まっているのが現状です。 本講座では、代表的な心理療法の歴史を辿りながら、その治療法と原理をわかりやすく解説します。各心理療法の背景にある、深層心理学、行動主義、実存主義、構成主義などの思想、人間観を比較し、吟味すれば、そしてその本質を現象学の視点から考えていけば、そこに共通の原理を見出すことができますし、それは人間が自由に生きること深く関わっているのです。心のケアが重要性を増している今日、私たちは心理的な苦悩を抱えている人たちにどう対応していけばよいのか、受講生の皆さんとともに考えていきたいと思います。(講師・記) 1.7/19 近代以前の心理的治療 ― 呪術的治療、宗教的技法、近代の催眠術 2.8/30 深層心理学と精神分析 ― 精神分析、ユング派、アドラー派、対象関係論、 3.9/20 行動主義と認知科学の治療 ― 行動療法、認知行動療法、論理療法 4.10/18 実存主義と人間性心理学の治療 ― 来談者中心療法、感情焦点化療法 5.11/15 構成主義とナラティヴ・アプローチ ― 家族療法、物語療法 6.12/20 心の治療の哲学原理と人間の存在本質 *参考図書: 山竹伸二『心理療法の精神史』(創元社) ※必要な資料は教室にて配布します。 ※講義内容は、進行具合によって若干変更する場合があります。
-
- 見逃し配信あり
- 新宿教室
- 教室・オンライン自由講座
イギリス宮殿物語
戦うための城を超えた宮殿建築の美と歴史
- 齊藤 貴子/早稲田大学講師
- 2025/07/24木 〜 2025/12/25木
- 15:30〜17:00
- 全6回
- 会員 22,770円 / 一般 29,370円
宮殿とは、王侯貴族や国家元首、もしくは高位高官らの住まいのこと。ゆえに、まずは居住者のステイタス・シンボルとしての外観の豪華絢爛、そして現実生活を営むうえでの優れた居住性とが共に求められます。この点において、本質的に戦うための要塞である「城」と、より豊かに暮らすための「宮殿」とは似て非なるもの。事実、大きな内乱や内戦が起こる見込みのなくなった17世紀後半以降のイギリスでは、見た目や住み心地を度外視してまで防衛機能を重視した城塞はその存在意義を失い、居住性に優れた宮殿に取って代わられていきます。そうして誕生した近代以降の宮殿が、総じて時代の趣味を反映した建築美を誇ることはいうまでもありません。また、それ以前の中世から存在する古い宮殿にいたっては、たとえ現在は見る影もなく朽ち果て、別の用途で使用されているとしても、やはりそこでしか味わうことのできない「歴史の重み」を背負っているといっていいでしょう。城とはまた違う興趣を誘い、イギリスを知るためにも欠かすことのできない数々の歴史的な宮殿について、旅するように学んでいきます。(講師・記) 写真:ハンプトンコートパレス ©藤森靖允 【カリキュラム】 ひとつの宮殿を2回にわたり解説します。 ※状況により変更することもございます。 2025年1月〜6月 1. バッキンガム宮殿 2. ハンプトン・コート宮殿 3. エルタム宮殿 2025年7月〜12月 4. フォークランド宮殿 5. ホーリールード・ハウス宮殿 6. ダンファームリン宮殿 2026年1月〜6月 7. 旧ホワイト・ホール宮殿バンケティング・ハウス 8. ウェストミンスター宮殿 9. ブレナム宮殿 2026年7月〜12月 10. キュー宮殿 11. ロイヤル・パビリオン 12. オズボーン・ハウス ※お申込みは6ヶ月単位です。途中からのご受講もいただけます。 ※20241114改
-
- 見逃し配信あり
- 新宿教室
- オンライン開催
バガヴァッド・ギーターとヒンドゥー教
- 赤松 明彦/京都大学名誉教授
- 2025/07/25金 〜 2025/12/26金
- 15:30〜17:00
- 全6回
- 会員 21,780円 / 一般 25,080円
ヒンドゥー教の聖典『バガヴァッド・ギーター』(神の歌)は、神であるクリシュナがアルジュナ王子に、神聖な義務(ダルマ)と最高の境地(モークシャ)への道についての教えを説く作品です。小さな詩篇ですが、二千年程前に作られ、長い歴史と大きな影響力をもってヒンドゥー教の中核となってきました。クリシュナが語る教えは、人間と世界の成り立ち、神と人間の様々な関係のあり方を私たちに示しています。この講座では、古代から現代に至るまで、この聖典がどんな風に読まれてきたか、その様々な解釈を踏まえながら、本文を読み解いていきたいと思います。(講師・記) 【カリキュラム】 ※状況により変更することもございます。 7月期 第1回 7月25日 バガヴァッド・ギーターについて –––歴史的概観 第2回 8月22日 マハーバーラタとバガヴァッド・ギーター 第3回 9月26日 バガヴァッド・ギーターはどう読まれてきたか 10月期 第4回 10月24日 ギーターの教え(1)――知識と行為 第5回 11月28日 ギーターの教え(2)――信仰 第6回 12月26日 ヒンドゥー教におけるクリシュナ神の変容 ※全6回のカリキュラムですが、途中からのご受講もいただけます。
-
- 見逃し配信あり
- 新宿教室
- 教室・オンライン自由講座
「戦後80年」に、井上ひさしを読む
シリーズ「昭和100年、戦後80年」
- 小森 陽一/東京大学名誉教授
- 成田 龍一/日本女子大学名誉教授
- 2025/07/25金 〜 2025/12/26金
- 15:30〜17:00
- 全6回
- 会員 25,410円 / 一般 32,010円
「戦後80年」ということが言われます。「戦後」をどのように考え、記憶していくのか。そのことを、井上ひさし(1934−2010)の作品を手がかりに考えてみたいと思います。ご存知のように、井上ひさしは放送作家として出発し「ひょっこりひょうたん島」(1964−69)をはじめとして、いまだに語り継がれる作品を送り出しました。その後、小説、戯曲を書き、エッセイなど幅広いジャンルで活動し、『吉里吉里人』(1981)などのベストセラーを生みだします。井上作品は、小説でも戯曲でも一貫して生活する人びとへの温かいまなざしとともに、国家と社会のあり方への批判的な視点が脈打っています。とくに戦争の悲惨さは繰り返し語っています。 このことは、井上ひさしが歴史の証言者であることも意味します。敗戦時に10歳であったひさしは、その後「占領」の時代を経て、高度経済成長の時代から「経済大国」の日本に直面し、さらに冷戦体制崩壊――「戦後」の終焉にも立ち会います。その時々の「戦後」の出来事に真正面から向き合い、出来事のもつ意味を、小説・戯曲・エッセイとして読者に提供してきました。 井上ひさしは「戦後」と伴走しながら、研ぎ澄ませたことばで「戦後」を作品化してきました。井上が「民主主義」といったとき、干からびかけていた「民主主義」が生き生きとし、「日本国憲法」はその宝庫となっていきます。「戦後80年」を考えるとき、井上ひさしの作品は、このうえない知見を提供してくれます。「小説」「戯曲」「エッセイ」から代表的な作品を選んで、考えてみたいと思います。「文学研究者」と「歴史家」との対話の形式をとります。 (成田講師・記) ・2025年1月開講。1年間かけて井上ひさし作品を取り上げます。 ・各回でもお申込みいただけますが、連続して受講される方が理解しやすいです。 ・途中からの受講も歓迎いたします。 <全12回のカリキュラム> ※予定は変更になる場合がございます。 ■2025年7月期 (今期) 第七回 戯曲のなかの「戦後」――『東京裁判三部作 夢の裂け目』(小学館)を読む [【第7回のみ】の申し込みはこちら](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7999328&p=83e72896717da828f66f8adb7d44921059402bd58c085381b359511cbcbcdba9) 第八回 戯曲のなかの「戦時」と「戦後」――『太鼓たたいて笛吹いて』(新潮文庫、キンドル版)を読む [【第8回のみ】の申し込みはこちら](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7999329&p=85731fcc46ef760317eab8b36df8839c1a0960520a6f3dc1501c98c41c002d69) 第九回 井上ひさしの芝居とは、どのような芝居であろうか――昭和庶民伝三部作――『きらめく星座』『闇に咲く花』『雪やこんこん』を中心に [【第9回のみ】の申し込みはこちら](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=7999330&p=dd67efef44d0224ad57a21bdf315aba66ce95a8eef3c44e9bd3f97fdf678ec29) 第十回 エッセイのなかの「戦後」T――『井上ひさし ベストエッセイ』(ちくま文庫)を読む [【第10回のみ】の申し込みはこちら](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=8409073) 第十一回 エッセイのなかの「戦後」U――『井上ひさしの憲法指南』(岩波現代文庫)を読む [【第11回のみ】の申し込みはこちら](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=8409074) 第十二回 井上ひさしの思想と活動を、あらためて「戦後史」のなかで考える [【第12回のみ】の申し込みはこちら](https://www.asahiculture.com/asahiculture/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=8409075) ■2025年1月期 (終了) 第一回 導入T――『下駄のうえの卵』(新潮文庫)を読む (終了) 第二回 導入U――『父と暮らせば』(新潮文庫)を読む (終了) 第三回 井上ひさしの作品から、「戦後80年」を考える (終了) 第四回 小説のなかの「戦後」――『四十一番の少年』(文春文庫)を読む 第五回 小説のなかの「戦時」と「戦後」――『一週間』(新潮文庫)を読む 第六回 井上ひさしの小説とは、どのような小説であろうか――『吉里吉里人』を中心に
-
- 見逃し配信あり
- 新宿教室
- 教室・オンライン自由講座
宇宙で誕生!元素の起源
- 郡 和範ほか/国立天文台教授
- 2025/07/26土 〜 2025/12/27土
- 10:30〜12:00
- 全6回
- 会員 22,770円
元素は宇宙で誕生しました。周期表に現れる元素がいつどこで作られたのかを問う「元素の起源」の問題は、天文学・宇宙物理学の最近の目覚ましい発展により、急速に明らかになってきています。元素合成が起こる場所も、ビッグバンの火の玉、恒星の内部、恒星の最期の爆発、白色矮星の爆発、中性子星連星の合体など、極めて多岐にわたります。この講座では、その最先端の研究において第一線で活躍する研究者が解説します。(郡和範先生) 画像提供:NASA 惑星状星雲 <各回のテーマ> @7/26「宇宙のはじまり: ビッグバンの火の玉での元素合成」国立天文台教授・郡和範さん 物質は宇宙初期に創生されました。そして、宇宙が誕生してすぐのビッグバンの火の玉の中で、重水素・ヘリウム・リチウムなどの軽い元素が、宇宙ではじめて合成されました。温度は約1億度から100億度、時間は1秒から10分程度の間です。そうした軽い元素の観測から、宇宙誕生の秘密がだんだん明らかになってきました。その最新の研究を解説します。 A9/13「超新星爆発における元素合成」国立天文台教授・冨永望さん 超新星爆発は大質量星が一生の最期に起こす大爆発です。水素とヘリウムと少量のリチウムしか存在しなかった宇宙に、我々の体を構成する炭素や酸素などの元素を供給した天体でもあります。本講演では、宇宙における元素の起源としての超新星爆発に注目してご紹介します。 B10/4「磁場で爆発する超新星爆発とr-プロセス元素合成」国立天文台准教授・滝脇知也さん 金やプラチナのような、鉄より重い元素の起源は天体物理学上の大きな謎です。こうした元素はr-processと呼ばれる中性子捕獲反応により作られますが、そうした反応を起こす条件を満たす環境は大きくわけて二つあります。一つは連星中性子星合体で、もうひとつは超新星爆発です。今回の講義では特に磁場で爆発する超新星爆発の仮説について最新のシミュレーション研究の結果を紹介します。 C10/25「中性子星連星の合体: キロノバでの重元素合成」東北大学特任助教・和南城伸也さん 貴金属やレアアースなど、鉄より重い元素の半分程度は、速い中性子捕獲過程 (rプロセス)によりつくられます。これらの重元素が宇宙のどこでつくられているのかは数10年来の謎でしたが、最近の研究により、中性子星連星の合体による爆発現象(キロノバ)でrプロセスが起きていることが明らかにされました。その最新の研究について解説します。 D11/29「銀河考古学」東北公益文科大学講師・平居悠さん 銀河考古学では、銀河に存在する個々の恒星の性質から、銀河形成進化史を探ります。恒星が一生を終える時、元素を周囲のガスに撒き散らし、次世代の星はそれらの元素を取り込んで形成されます。恒星の元素組成はいわば化石情報となっており、銀河の過去を探る手掛かりです。本講義では銀河考古学の最新の進展を紹介します。 E12/27「 銀河の化学進化:銀河系からJWST銀河へ」英ハートフォードシャー大学教授・小林千晶さん 炭素とそれより重い元素は星でしかできず、よって我々は星のかけらでできているのです。星の進化と核物理を合わせると、星風、超新星、中性子星合体などの天体現象でどの元素がどのくらいできるのかがわかってきました。銀河の中で星が生まれて死ぬことにより、銀河自体の化学組成が時間とともに変わっていくことを「化学進化」といいます。近年の天体観測と合わせて明らかになった銀河系の化学進化の歴史と、いまだ謎に満ちている遠方銀河の化学進化を紹介します。
-
- 見逃し配信あり
- 横浜教室
- 教室・オンライン自由講座
アッシリア
人類最古の帝国の歴史と文化
- 山田 重郎/筑波大学名誉教授
- 2025/08/22金 〜 2026/01/23金
- 13:00〜14:30
- 全6回
- 会員 22,770円
北メソポタミアの一都市として前3千年紀半ばに誕生した都市アッシュルは、前2千年紀の半ばには周囲の領域を支配する領域国家になり、前8世紀から前7世紀にかけて空前の帝国として西アジアの広域に君臨しました。本講座では、粘土板文書に残された大量の文字記録と多数の遺跡に残された考古遺物から得られる情報に基づいて、都市国家期から帝国期、そして滅亡までのアッシュル/アッシリアの歴史とその記憶の諸相をたどり、その行政、宗教、文化、思想がどのようなものだったのかを見ていきたいと思います。前半(1〜6月)の6回で都市国家アッシュルの成立から帝国前夜までの時代を、後半(8月〜)の6回で帝国の成立から滅亡までの時代を扱います。(講師・記) (2025年1〜6月 各回の予定) 1.序:メソポタミアの都市文明とアッシュル/アッシリア 2.古アッシリア時代:都市アッシュルとカネシュの商業コロニー 3.古アッシリア時代の為政者たち:「リンム表」と「アッシリア王名表」 4.領域国家アッシリアの成立:「アマルナ文書」とアッシュル・ウバリト1世 5. 中アッシリア時代の国家アッシリアの構造:行政文書と国家行政 6.帝国への序曲:衰退からの復活と新首都カルフの建設 (2025年8〜2026年1月 各回の予定) 7.帝国期の幕開け:帝国建設者ティグラト・ピレセル3世の台頭 8.サルゴン2世の治世:出自の謎、王室書簡と通信システム、新首都ドゥル・シャルキン 9.センナケリブの治世:バビロニア問題と帝都ニネヴェの建設 10.エサルハドンの治世:バビロン再建、卜占と厄除け、王位継承問題 11.アッシュルバニパル:万能の王のイメージ、ライオン狩り、国立図書館の建設 12.帝国の落日とアッシリアの記憶
-
- 見逃し配信あり
- 新宿教室
- オンライン開催
デリダ入門
没後20年を経て思想の全貌に迫る
- 宮ア 裕助/専修大学教授
- 2025/08/23土 〜 2026/03/28土
- 15:30〜17:00
- 全6回
- 会員 21,780円 / 一般 25,080円
フランス現代思想の最後の巨星、ジャック・デリダ。昨年で没後20年を迎え、この哲学者の遺産を振り返る多くの試みがなされました。次第に明らかになってきたのは、私たちが生きる21世紀の現代思想が、デリダをはじめとする、いまだ20世紀に築かれた多くの試みの影のもとにあるということです。脱構築(ディコンストラクション)、読むこと(レクチュール)と書くこと(エクリチュール)、母語と翻訳、暴力と正義、他者と歓待、そして赦し……。本講座では、没後に出版された講義録や遺稿なども参照しながら、新たに見えてきたデリダ思想の全貌をあらためてたどることで、みなさんとともに現代思想の来歴を探り、21世紀における思想の未来を切り拓く可能性を模索したいと考えています。(講師・記)
-
- 見逃し配信あり
- 新宿教室
- オンライン開催
通販の歴史
物流・ロジスティクス入門
- 内田 明美子/物流コンサルタント
- 2025/10/01水 〜 2025/11/19水
- 10:30〜12:00
- 全4回
- 会員 14,520円 / 一般 16,720円
いまや私たちの生活に欠かせない存在となっている「ネット通販」は、紙のカタログでの受注と自家配送を出発点とし、通信と物流の発達が進化を促す形で大きく変容してきました。一方、通販の成長は物流業界に変革をもたらし、倉庫作業の自動化やロボット活用、即日配送や時間指定といったサービスの実現を先導してきたといえます。互いに進化を促し合ってきた物流と通販の歴史と未来を、物流専門コンサルタントの視点からわかりやすく解説します。(講師・記) 【カリキュラム】 第1回 通販50年:進化の歴史、物流の変化 ●通販の歴史と情報技術の進化 ●通販が先導した物流の自動化、ロボット化 ●マーケティングの進化と新市場の創造:サブスク、越境EC、D2C 第2回 アマゾンの衝撃:通販、物流を変えた巨大外資企業 ●アマゾンの革新性:「アマゾン前」と「アマゾン後」 ●アマゾンの物流のどこが凄いのか:商品管理、物流センター、ラストマイル革新 ●アマゾン・フレッシュの挑戦 第3回 「BtoB通販」:もう一つのEC市場 ●企業向け通販サービスの進化:トラスコ中山、ミスミ、モノタロウ ●最新物流センター探訪(トラスコ中山) ●ミスミの革新性と物流未来戦略 第4回 通販の未来:どこへ向かうのか ●物流二法改正と通販物流 ●アマゾンの物流最新情報 ●アマゾンvs既存流通勢力:家電量販、ユニクロ、ニトリ、生協、ネットスーパー *** 【広報画像】 @ネット通販(イメージ画像) A[左]ロボット自動倉庫/[中央]梱包ロボット/[右]配送ロボット(イメージ画像) B国内B to C-EC市場規模の推移と主要な出来事(経産省「電子商取引市場調査」より講師作成)
-
- 見逃し配信あり
- 新宿教室
- オンライン開催
微積分の芽生え
曲線の理論から解析学へ
- 高瀬 正仁/元九州大学教授
- 2025/10/01水 〜 2025/12/10水
- 18:30〜20:00
- 全6回
- 会員 21,780円 / 一般 25,080円
17世紀後半の1680年代にライプニッツの2篇の短い論文が現れて、曲線の接線法と逆接線法の名のもとで今日の微積分の原型が提示されました。オイラーはこれを受けて関数概念を基礎とする解析学の創造に向いました。この大きな変容の過程を具体的な事例に沿いながら解き明かしたいと思います。 (講師・記) 〈スケジュール〉※スケジュールは変更になる場合がございます。 第1回 ライプニッツの無限解析 曲線の理論のはじまり/曲線を無限多角形と見る/微分計算の規則/万能の接線法 第2回 微分方程式の発見 ライプニッツの逆接線法/逆接線法と求積法/逆接線法から微分方程式論へ/微分方程式の解とは 第3回 代数関数と超越関数 三角法から三角関数/指数関数と対数関数/ド・モアブルの公式/オイラーの公式 第4回 ライプニッツの曲線の理論からオイラーの解析学へ 変化量とその微分/無限小と無限小の比/微分計算の規則/曲線から関数へ 第5回 積分の理論と微分方程式 オイラーの積分/変数分離型の微分方程式/リッカチの微分方程式/常微分方程式/偏微分方程式 第6回 実積分の計算と複素対数 複素対数/有理関数の積分/逆三角関数と複素対数
-
- 見逃し配信あり
- 横浜教室
- 教室・オンライン自由講座
ジャンケレヴィッチと「還らぬ時と郷愁」
現代思想の巨人たち
- 加賀野井 秀一/中央大学名誉教授
- 2025/10/01水 〜 2025/12/03水
- 13:00〜14:30
- 全3回
- 会員 11,385円
今年度もひき続き「現代思想の巨人たち」と題して、バルト、アルチュセール、ブルデュー、ジャンケレヴィッチをとりあげ、それぞれを3回講義とし、代表作を中心にその思想の本質を探ってまいりましょう。昨年度のメルロ=ポンティ、レヴィ=ストロース、フーコー、ラカンをめぐり、「文化人類学」「心理学」「精神分析」なども視野に入れてきたところで、さらに「文学」や「社会学」や「音楽」をもとり入れ、混迷の時代にふさわしい柔軟な哲学を追求してみたいと思います。年間の予定は次のとおり。 第1期(1〜3月)ロラン・バルトと『記号学の原理(邦訳『零度のエクリチュール』所収)』 ※終了 第2期(4〜6月)ルイ・アルチュセールと『資本論を読む』 ※終了 第3期(7〜9月)ピエール・ブルデューと『ディスタンクシオン』 ※終了 第4期(10〜12月)ウラディーミル・ジャンケレヴィッチと『還らぬ時と郷愁』 今期はジャンケレヴィッチです。ふるってご参加ください。 1. ジャンケレヴィッチとその時代 ― メルロ=ポンティへの爆弾発言も ― 2. 『還らぬ時と郷愁』をめぐって ― 不可逆的な時の流れ ― 3. ベルクソンから音楽まで ― 不可逆性と不可述性 ― (講師・記) *「現代思想の巨人たち」シリーズは2024年1月期開講。途中受講歓迎です。
-
- 見逃し配信あり
- 新宿教室
- オンライン開催
ハイデガー入門
存在の思考における転回とは何か
- 齋藤 元紀/高千穂大学学長・人間科学部教授
- 2025/10/01水 〜 2025/12/17水
- 19:00〜20:30
- 全5回
- 会員 18,150円
「存在とは何か」――ハイデガーは、簡潔ながらも深遠な射程をもつこの問いをめぐって、その生涯にわたり絶えずみずからの思考を掘り下げていきました。20世紀以降の思想の地図を塗り替えたとも言われる主著『存在と時間』をはじめ、全集102巻におよぶその作品群は、初学者にとって、質量ともにさながら難攻不落の要塞の観を呈していると言って過言ではありません。しかしながら、それらの作品群のなかにも、彼の思想のエッセンスが凝縮された見事な小品と言えるものを見出すことができます。本講座では、前期・中期・後期ハイデガー思想のいわば「要衝」をなすそうした著作・講演を1年間4期にわたり1冊ずつ取り上げ、丁寧に精読します。そうした精読作業をとおして、ハイデガーの思想の全体像への理解を深めることが本講座の狙いです。 第3期は『「ヒューマニズム」について』(1947年)を精読します。『存在と時間』から20年、本作品でハイデガーはヒューマニズムをはじめとする「人間中心主義」を批判すると同時に、「存在の思考」への転回を公に宣言するに至ります。戦時中の凝縮された中期思想と後期思想への足がかりとなる記念碑的作品をじっくり解読します。(講師・記)2025年4月開講 10月 1日 存在の思考の転回――『「ヒューマニズム」について』の問題圏 11月 5日 ヒューマニズム批判と人間の本質への問い 11月19日 存在の思考と西洋形而上学の運命 12月 3日 脱形而上学的思考が開く存在の射程 12月17日 存在の思考と言語 <全体スケジュール> 第1期:『存在と時間』への序説――「アリストテレスの現象学的解釈」(1922年)精読 第2期:時間と歴史性とは何か――「カッセル講演」精読(1925年)精読 第3期:存在の思考における転回とは何か――「「ヒューマニズム」について」(1947年)精読 第4期:異言語間の対話とは何か――「言葉についての対話」(1958年)精読
-
- 見逃し配信あり
- 福岡教室
- 教室・オンライン自由講座
原典で読むカント哲学
教室・オンライン講座
- 円谷 裕二/九州大学名誉教授
- 2025/10/01水 〜 2025/12/17水
- 10:30〜12:00
- 全6回
- 教室 18,480円 / オンライン 18,480円
「哲学する」とはどういうことなのかを身をもって知るためには、哲学者自身の言葉を一字一句丁寧に読んで哲学者本人と対話するしか方法はありません。 ドイツの哲学者カントを原典で読むことを通して、生きるとは何か、人間とは何であるか、考えるとは何か等々の最も素朴で根本的な問題について、受講者とともに対話をしながら考えてみたいと思います。哲学に関心はあるがちょっと腰が引けるという方はぜひ本講座の門をたたいてみてください。 新規の受講者も受講しやすいように、入門的な内容の復習を繰り返しながら進めていますので、これまでに哲学の講座を受講したことがない方でも気楽に哲学の扉を開けることができることでしょう。
-
- トライアル可
- 見逃し配信あり
- 福岡教室
- 教室・オンライン自由講座
考えることと行為すること―ハンナ・アレント『人間の条件』を読む
教室・オンライン講座
- 円谷 裕二/九州大学名誉教授
- 2025/10/01水 〜 2025/12/17水
- 15:30〜17:00
- 全6回
- 教室 18,480円 / オンライン 18,480円
考えることと行為することは人間の生の根本条件ですが、両者はどのように異なり、またどのように関係するのでしょうか。この問題は、古来から哲学の根本問題であり、理論と実践、哲学と政治、聖と俗、学問と実生活、非日常と日常の対比など、さまざまなヴァリエーションにおいて論じられてきました。 近現代の代表的な思想家の間でも、カントは理論理性に対する実践理性の優位を説き、マルクスは「哲学者は世界をさまざまに解釈するだけであるが、大切なのは世界を変革することだ」と語り哲学よりも政治的実践を重視しました。ハイデガーは、実践に先立つ思索を最高の活動だと強調しました。ハンナ・アレントは、古代ギリシア以来の西洋哲学の全史を視野に収めながら、自らが哲学者と呼ばれることを好まず、政治的実践「活動」という彼女の独自の概念を打ち出すとともに、晩年には「思考」・「意志」・「判断力」という精神の働きをも重視しました。 本講座では、アレントの主著である『人間の条件』の読解を通して、考えるとは何か、行為するとは何か、ひいては現代において「生きる」とはどういうことなのかについて、皆さんとともに議論してみたいと思います。
-
- トライアル可
- 見逃し配信あり
- 中之島教室
- オンライン(事前選択講座)
聖書とその周辺世界(オンライン受講)
- 勝村 弘也/神戸松蔭女子学院大学名誉教授
- 2025/10/01水 〜 2025/12/03水
- 13:00〜14:30
- 全3回
- 会員 10,230円
聖書の世界を古代エジプト、メソポタミア、ギリシャの文学や芸術との関係で見てゆきます。19世紀以来、バビロニアの神話が旧約聖書に大きな影響を与えたとする学説があって論争となりました。現在ではエジプト文明との関連だけではなく、ギリシャ文学と旧約の歴史文学の関係に注目する学者も登場しています。これらの問題を多角的に考察します。 【各回テーマ】 10月 ウガリト遺跡の発見と粘土板文書の解読 11月 ウガリト文学と旧約聖書(1) 12月 ウガリト文学と旧約聖書(2)
-
- 見逃し配信あり
- 新宿教室
- 教室・オンライン自由講座
入門日本古代史
第Z期
- 仁藤 敦史/国立歴史民俗博物館名誉教授
- 2025/10/01水 〜 2025/12/03水
- 15:30〜17:00
- 全3回
- 会員 11,385円 / 一般 14,685円
第Y期に引き続き、第Z期では推古朝の諸問題を考察します。6世紀末になると東アジアでは最初の女性君主である推古女帝が即位し、蘇我馬子と厩戸王子がその政治を補佐した。今回は後世に伝わる聖徳太子伝承をまず考察し、上宮王家の経済的基盤、蘇我氏台頭の要因を婚姻・渡来人・ミヤケ経営などから検討したい。(講師・記) ※2024年4月開講 【カリキュラム】 1)10/1(水) 聖徳太子の歴史学−同時代史料から考える− 2)11/5(水) 小墾田宮と遣隋使−聖徳太子の外交と内政− 3)12/3(水) 大臣蘇我馬子−蘇我氏四代
-
- 見逃し配信あり
- 中之島教室
- オンライン(事前選択講座)
千年の眠りから覚めた平安京(オンライン受講)
発掘で解き明かされた麗しの都
- 梶川 敏夫/元京都市文化財保護課長
- 2025/10/01水 〜 2025/12/03水
- 15:30〜17:00
- 全3回
- 会員 10,560円 / 一般 11,550円
現在も発掘が進む平安京。 長く京都の埋蔵文化財調査に携わってきた講師が、これまでの発掘成果をもとに平安京の実像をつまびらかにする講座がスタートします。 10月期は「桓武天皇の平安京遷都」「平安宮跡の調査と復元」「平安京に住む貴族の住まい」がテーマです。 ::::::::::::::::::::::::::
-
- 見逃し配信あり