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「うつほ物語」―物語の原点を見つめる―
「藤原の君」巻
- 三田村 雅子/フェリス女学院大学名誉教授
- 2024/10/01火 〜 2024/12/17火
- 10:30〜12:00
- 全6回
- 会員 20,790円
「源氏物語」が書かれる直前、「枕草子」の成立とも重なる時代に成立した「うつほ物語」は、平安時代の物語として初めて登場した長編物語です。その複雑な構造と多岐にわたる登場人物、空間描写、人物描写、物質描写の細緻かつ周到な叙述によって特徴づけられる作品と言っていいでしょう。ありえないような理想世界の構築と、限りなく愚直な叙述によって作られていく物語世界を丁寧に味わうことによって、「源氏物語」が書かれたことが単なる奇跡ではなく、「うつほ物語」の積み重ねと延長線上に可能となっていったことを改めて確認してみたい。(講師・記)※2024年4月開講。 今期は「藤原の君」巻の途中からを予定しています。 ※テキストは、各自ご購入ください。 「新版 うつほ物語 一 現代語訳付き(訳注 室城秀之)」角川ソフィア文庫
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「源氏物語」の世界
蓬生巻
- 竹内 正彦/国学院大学教授
- 2024/10/07月 〜 2024/12/16月
- 10:30〜12:00
- 全6回
- 会員 20,790円
「源氏物語」は世界に誇る日本古典文学のひとつです。登場人物はおよそ450名。4代の帝の御代、70余年にわたる期間の出来事とその世界に生きる人間たちの心の奥底を、精緻な筆致によって描き切ったこの作品は、まさに物語文学の最高峰といえます。「源氏物語」は、今からおよそ千年前の平安時代に書かれた作品ですが、けっして過去の遺物などではありません。現代のわたしたちの胸にも突き刺さる生きた文学であり、しかもその世界は読むほどに深みを増していくものとなっています。 本講座では、「源氏物語」を原文で丹念に読み込みながら、この物語の世界の魅力を味わっていきます。「源氏物語」を原文で読み込んでいくためには、古語や歴史的背景などについての知識が必要となってきますが、本講座ではそれらについても丁寧に説明することによって、平安時代の文化や歴史についての関心もひろげていきたいと思います。「源氏物語」にはじめてふれる方や「源氏物語」を読み直そうとお考えの方はもちろん、古典文学に親しんでみようとお思いの方のご参加もお待ちしております。 今期は「蓬生」巻の途中から読み進めます。(講師・記) ※2018年4月開講 <各回テーマ(予定)> 1.末摘花の古風な生活 2.叔母の策略 3.侍従との別れ 4.光源氏の訪れ 5.光源氏の庇護 6.「関屋」巻のはじまり
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芥川龍之介 文学の本棚
- 安藤 公美/神奈川大学講師
- 2024/10/08火 〜 2024/12/10火
- 15:30〜17:00
- 全3回
- 会員 10,395円
本棚に並ぶたくさんの本のなかから気になる1冊を手に取って開くように、文学と親しむ講座です。旅/健康/科学と人間/ベストセラーなど、本棚には様々なジャンルが並びます。今期は、「科学/身体/記憶」をテーマに、文学が発見した科学の風景を辿っていきます。生成AIの誕生は、これからの社会に大きな変化を与えそうです。AIの誕生が人間を照らし返すように、常に科学的進歩は、その当時の人間観を照らしてきました。芥川文学は、実にたくみに、その科学的事象を、文学に取り入れています。公式では表せない熱量、記憶や無意識という心理作用、人間の生と死を直観する感覚など、科学では割り切れない感情や感覚がどのように文学化されているのか辿ってみましょう。 ■文学に書かれた科学/身体/記憶 10月 科学と文学——「寒さ」の公式と語彙 11月 1923年のクリスマス——「少年」 12月 凩の坂道に荷車を押す——「年末の一日」 ーーーーーーーーー今後の予定ーーーーーーーーー ■大正期のベストセラー 1月 〈恋愛〉は事件なのか——芥川、「或恋愛小説」を書く 2月 選ばれる聖たち——親鸞・日蓮・イエス 3月 最後のメッセージ——「続西方の人」最終章
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「源氏物語」を読む
- 藤原 克己/東京大学名誉教授
- 2024/10/09水 〜 2024/12/25水
- 13:00〜15:00
- 全6回
- 会員 20,790円
今期は、紫の上の末期を描く御法(みのり)の巻を読みます。若菜巻で女三の宮が六条院に降嫁してきたことは、紫の上に、光源氏の愛情もゆるぎないより所ではなかったのだという、言わば人間存在の絶対的孤独を痛覚させたのでしたが、死を前にした紫の上には、光源氏との長年の夫婦の絆がひとしお愛惜されるのでした。仏道に深く心を寄せていた紫の上でしたが、彼女の末期の日々の心境の中では、愛執即罪障という仏教的観念に染まらない、この世と人への愛惜が澄明に輝いているようです。(講師記)
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枕草子の世界
- 津島 知明/国学院大学講師
- 2024/10/09水 〜 2024/12/11水
- 10:30〜12:00
- 全3回
- 会員 10,395円
*すべての章段を、最新の研究成果も盛り込みながら、じっくりと味わいます。 *活字で読むだけでなく、くずし字にも触れてもらいます。 枕草子は「気ままなエッセイ」といったイメージが浸透しています。そう受け取れる部分も確かにありますが、何より清少納言が心血を注いだのは、お仕えした中宮定子に関わる貴重な証言を後世に確実に伝えることだったと思われます。その真意がまだ十分に理解されていないのは、同時代読者を意識した深謀遠慮が、現代人には分かりにくくなっているからでしょう。 本講座では、各段の時代背景も詳しく検証しながら、清少納言が厳しい現実といかに格闘したかを解き明かしていきたいと思います。章段配列の意味にもこだわって、全編を丁寧に読み解いていきます。 (講師・記) ※今期は58段あたりから読み進める予定です。途中受講も歓迎です。 ※2023年4月期開講。
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「新古今和歌集」の世界
恋歌を読むB
- 谷 知子/フェリス女学院大学教授
- 2024/10/11金 〜 2024/12/13金
- 10:30〜12:00
- 全6回
- 会員 20,790円
新古今和歌集は、後鳥羽院が藤原定家達歌人に命じ、また自ら精撰した、第八番目の勅撰集後です。全20巻、総歌数は1980首。収められた和歌は、万葉集から平安時代を経て鎌倉初期に至るまでの歌人たちの歌で、歌人数は400名ほどです。最多数入集歌人は西行で、慈円、良経、俊成、式子内親王、藤原定家などが続きます。紀貫之や和泉式部、柿本人麻呂といった、古い時代の歌人の和歌も含みます。古今集を規範とし、本歌取や題詠という新たなレトリックを用い、艶・幽玄という美意識に支えられた新古今和歌集の世界は、日本文学、日本文化の一つの頂点、最高峰を示しています。 今期は恋歌1038番〜1071番を読みます。藤原道長・同時代の公任・馬内侍・藤原実方などの歌人の生涯と和歌、『伊勢物語』『源氏物語』などの物語、和歌をめぐる伝承や説話など、多くの歌人や作品を紹介し、講読します。1回ごとに完結するスタイルですので、今期からの受講も歓迎します。(講師・記) <各回のテーマ> 10/11(金) 冷泉天皇、『伊勢物語』、藤原道信・『源氏物語』と須磨、小大君 10/25(金) 藤原道長、道長と馬内侍 11/8(金) 熊野と恋、難波と『源氏物語』、柿本人麿と恋 11/22(金) 東路と恋、藤原時平、音羽、藤原元真 11/29(金) 藤原実方、久米路の橋、三輪の檜原、小弁、海に寄せる恋 12/13(金) 紀貫之、坂上是則、曾禰好忠
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西行の歌をよむ
- 寺澤 行忠/慶應義塾大学名誉教授
- 2024/10/11金 〜 2024/12/13金
- 13:00〜14:30
- 全3回
- 会員 10,395円 / 会員45周年割 9,405円
西行は平安時代の末期、貴族の支配する世から武士の時代へ移行しようとする激動の時代に生き、勅撰集である『新古今和歌集』に94首という最多の歌が選入された、この時代を代表する歌人です。西行は当時から、単に歌人としてのみならず、生き方や人間そのものに、多くの人をひきつけてやまないものがありました。本講座では、その西行の歌をじっくり鑑賞することにより、西行という人間のもつ魅力に迫ります。(講師・記)※今期開講。 <カリキュラム(予定)>※状況により、変更する可能性があります。予めご了承ください。 【第1期】今期:2024年10月〜12月 1.桜の歌 春の歌 2.夏と秋の歌 3.冬の歌 山里の西行 自然へのまなざし 【第2期】2025年1月〜3月 4.恋の歌(1) 5.恋の歌(2) 西行と蹴鞠 6.修行生活 西行の知友 【第3期】2025年4月〜6月 7.みちのくの旅 大峰修行 鴫立沢 8.海洋詩人西行 四国の旅 江口の遊女 9.文覚と西行 再度みちのくの旅 鎌倉の西行 【第4期】2025年7月〜9月 10.地獄絵を見て 平家と西行 神道と西行 11.嵯峨での戯れ歌 円熟 示寂 12.定家と西行 芭蕉と西行 文化史の中の西行
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朝顔の姫君の物語
姫君で読む「源氏物語」
- 太田 敦子/和洋女子大学准教授
- 2024/10/12土 〜 2024/12/21土
- 10:30〜12:00
- 全6回
- 会員 20,790円
「源氏物語」には、主人公光源氏をめぐり、多くの姫君が登場します。本講座は、その多くの姫君を個別に取り上げて、各姫君の物語≠ゥら『源氏物語』を読み解きます。ひとつの物語が、まるで万華鏡のように見えてくる世界を堪能します。また、平安時代の文化やしきたりなどは、絵画資料等を用い、物語の要点は、最新の研究成果にも触れながら説明します。一千年の時を経てもなお色褪せない「源氏物語」の神髄を、ぜひご一緒に味わっていただきたいと思います。「源氏物語」に少しでもご興味をお持ちの方、はじめてお読みになる方、ご一緒に楽しく学んでまいりましょう。 (講師・記)※2022年10月開講 〇10月期 朝顔の姫君 各回の予定 1 艶聞―朝顔の贈答をめぐって 4 世評―桃園宮の姫君 2 矜持―車争いに思う 5 拒否―光源氏との結婚のゆくえ 3 斎院―御代替わりのなかで 6 出家―光源氏の人物評と
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じっくり楽しむ「万葉集」
万葉歌詳解
- 大浦 誠士/専修大学教授
- 2024/10/14月 〜 2024/12/23月
- 10:30〜12:00
- 全6回
- 会員 20,790円
■[ご案内]今期より、オンライン受講(1週間限定 見逃し配信あり)も可能です! 愛しい人への思い、大切な人を喪った悲しみ、心を洗われるような自然に触れた感動。遙かいにしえに編まれた『万葉集』には、私たち日本人の心の原点が刻まれています。 『万葉集』の魅力を一言で言えば「ふところの広さ」にあると言えるでしょう。初期と末期とでは歌風が全く異なりますし、天皇の歌から防人歌まで様々な階層の人々の歌が見られます。また、格調高い儀礼歌もあれば、宴席での遊びの歌も載せられています。 本講座では、『万葉集』の巻一からはじめて、主要な歌を精読し、新しい視点で『万葉集』の魅力の再発見を目指します。我が国に「文学」と呼びうるものが生まれ出た、その初々しい姿に触れてみましょう。(講師記) *10月期は「巻7・歌番号1285番あたり」からの予定です *2014年4月開講。巻1からゆっくり読み進めています。いつからでもお入りいただけます
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百花繚乱「百人一首」の世界
- 辻 勝美/元日本大学教授
- 2024/10/14月 〜 2024/12/23月
- 13:00〜15:00
- 全6回
- 会員 20,790円 / 会員45周年割 18,810円
和歌は古代から伝わる詩の形式として、長い間大事にされてきました。現在でも「百人一首」のカルタなどで多くの人々に親しまれています。本講座では「百人一首」を中心にして、撰ばれた和歌の成立をめぐる問題、「百人秀歌」との関係、カルタの文化史、歌人たちのエピソードなどについて検討します。多様な分野にわたる文化伝統を創り上げてきた和歌の歴史をたどり、歌ことばによる表現世界の魅力も探っていきます。(講師・記) ■今期より、オンライン受講(1週間限定 見逃し配信あり)も可能です! 【各回のテーマ】 1、「百人一首」の成立――「百人秀歌」の発見 2、「百人一首」と勅撰和歌集の伝統 3、歌仙絵の系譜とカルタの文化 4、書の文化との関連(小倉色紙・散らし書き) 5、江戸絵画(絵入注釈本・錦絵)との関係 6、異種百人一首・もじり百人一首の成立
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釈教歌を読む
- 山本 章博/上智大学教授
- 2024/10/24木 〜 2024/12/26木
- 13:00〜14:30
- 全3回
- 会員 10,395円
仏教に関連する和歌のことを総称して「釈教歌(しゃっきょうか)」と呼びます。『法華経』などの経典を詠む歌、極楽往生を願う歌、民衆を教化する歌など、様々な形で和歌と仏教は関わり合ってきました。平易な和歌を通じて仏教の教えに触れることができるのも釈教歌の魅力です。本講座では、『万葉集』から鎌倉時代までの釈教歌を年代順に追い、その歴史的変遷を辿りながら、主要な作品を鑑賞していきます。(講師・記) <今期のテーマ> 7.1100年代A―千載和歌集、藤原俊成の極楽六時讃歌 8.1100年代B―西行の罪の歌、寂然の法門百首 9.1200年代@―新古今和歌集、慈円の信仰と和歌 <全テーマ> 1.700年代―万葉集の無常の歌、仏足石歌 2.800年代―聖の歌、古今和歌集の僧侶歌人 3.900年代―法華八講、勧学会、拾遺抄 4.1000年代@―拾遺和歌集、藤原公任の法華経歌 5.1000年代A―後拾遺和歌集、発心和歌集、和泉式部 6.1100年代@―金葉和歌集、源俊頼 7.1100年代A―千載和歌集、藤原俊成の極楽六時讃歌 8.1100年代B―西行の罪の歌、寂然の法門百首 9.1200年代@―新古今和歌集、慈円の信仰と和歌 10.1200年代A―後鳥羽院、藤原定家、家隆の信仰と和歌 11.1200年代B―法然、一遍の浄土信仰の歌 12.1300年代―玉葉和歌集、京極派の釈教歌 *テーマは予定です。状況により、変更することがあります。 *2024年4月開講。1年全12講予定。
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『紫式部日記』を楽しむ
- 三村 友希/跡見学園女子大学兼任講師
- 2024/10/25金 〜 2024/12/27金
- 13:00〜14:30
- 全3回
- 会員 10,395円
千年の間、読み継がれてきた『源氏物語』の作者である、紫式部の日記を読みます。この日記を読み解きながら、平安時代を生きた一人の女性作家を知りたいと思います。なかなかに難しく、少し厄介な作品でもありますが、それだけにドラマ性があり、おもしろい作品でもあります。紫式部が生きづらさを感じていたこともうかがえます。藤原道長や中宮彰子についても語られており、王朝の歴史絵巻をほんの少しのぞくことができ、そこには『源氏物語』の作者ならではの捉え方がうかがえるかのようです。『源氏物語』の話題も織り交ぜながら、『紫式部日記』の世界を楽しんでいきたいと思っています。(講師・記)※2023年10月開講。各回テーマがありますので、途中受講歓迎です。 <各回テーマ(購読予定箇所)> 10月25日:一条天皇、「源氏の物語」を読む 11月22日:夜もすがら 12月27日:小少将の君
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読み解き体感する万葉集の世界
古代の人々の愛・心・生活・世界観
- 塩沢 一平/二松学舎大学教授
- 2024/10/26土 〜 2025/03/22土
- 13:00〜14:30
- 全6回
- 会員 20,790円 / 一般 27,390円
巻ごとにじっくり読み解き体感する、古代の人々の愛・心・生活・世界観 新たに万葉集の世界を読み解き体感しましょう。万葉集では、恋は「孤悲」とも書かれ、独り寝の悲しみを満たすために、こちらから相手の「夢」に現れたりします。「旅」もよく読むと徒歩1時間半のピクニックだったりします。万葉集を読み解くと、古代の人々の生き生きとした心や生活や世界観がわかってきます。万葉集20巻を、毎回1巻、数首ずつ扱い、じっくり歌ことばを理解し、歴史も理解しながら、その裏側に広がる古代の人々の愛・心・生活や世界観や、一首一首の歌の魅力を体感できるよう読み進めていきます。映像・音楽も駆使しながら、楽しくゆっくりとみなさんと考えていきます。万葉集20巻の大巻が体感できる講座です。途中受講も大歓迎です。(講師記) 各回予定 1: 巻7 自然の題を読む風雅 2: 巻8 秋の恋の歌、額田王から大伴家持まで 3: 巻9 高橋虫麻呂歌集を読む 4: 巻10 新しき年を春の歌で 5: 巻11 人麻呂歌集から恋愛の歌を堪能しましょう 6: 巻12 無名の作者たちの恋愛歌の世界に浸りましょう 指定テキスト 中西進『万葉集 全訳注原文付』(2)、(3) 講談社文庫 各約800円 各自ご用意く ださい。
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「彼岸過迄」を読み直す
夏目漱石の文学世界
- 小森 陽一/東京大学名誉教授
- 2024/11/09土 〜 2024/12/14土
- 10:30〜12:00
- 全3回
- 会員 10,395円
修善寺の大患以後、一年半ぶりの連載小説が『彼岸過迄』。冒頭で「短篇」を積み重ねて「長篇」小説にするという、明確な方法意識が宣言されている。同じ方法意識で書かれた『行人』『こころ』と共に後期三部作と位置づけられてきた。 帝国大学を卒業しても就職先が決まらない敬太郎を視点人物として、友人須永とその家に出入りする美しい女性との関係を探っていく<探偵小説>仕立てになっており、読者自身の想像力で人間関係の実相に迫っていくところに特質がある。(講師・記) ※2024年4月開講。25年3月に読了予定です。
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宮沢賢治の世界
「ビヂテリアン大祭」ほか
- 小森 陽一/東京大学名誉教授
- 2024/11/09土 〜 2024/12/14土
- 13:00〜14:30
- 全3回
- 会員 10,395円
宮沢賢治の短編童話を毎回一作ずつ取り上げます。賢治の生涯にふれつつ、独自の感性が紡ぎだす作品世界をじっくりと味わいましょう。当時の社会状況や文学史上の意味も明らかにしながら読み進めていきます。 【今期の予定】 第1回:ビヂテリアン大祭(前半) 第2回:ビヂテリアン大祭(後半) 第3回:雁の童子
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歌枕の世界―中部地方編―
静岡県(遠江)・愛知県
- 山本 章博/上智大学教授
- 2024/12/12木
- 15:30〜17:00
- 全1回
- 会員 3,465円 / 一般 4,565円
古くから和歌で詠まれてきた名所のことを「歌枕」と言います。京都と関東の間に位置する中部地方には、東海道や中山道沿いを中心に、多くの歌枕が存在します。本講座では、中部地方のうち、静岡県(駿河・遠江)、愛知県(三河・尾張)、三重県(伊勢)、岐阜県(美濃・飛騨)、長野県(信濃)、山梨県(甲斐)の代表的な歌枕を取り上げ、その地を詠んだ歌を鑑賞します。主に、平安時代以降の和歌、紀行を取り上げます。また、現在その歌枕の地がどうなっているのか、地図や現地の写真をまじえて紹介します。歌枕を通じて、日本の魅力を再発見しましょう。(講師・記) *2024年7月期開講。1年全4講。 *今回のテーマ:静岡県(遠江)・愛知県―「佐夜の中山」「浜名の橋」「八橋」ほか <全テーマ> 第1回 静岡県(駿河)―「富士山」「清見潟」「宇津の山」ほか ※終了 第2回 静岡県(遠江)・愛知県―「佐夜の中山」「浜名の橋」「八橋」ほか 第3回 三重・岐阜県―「二見浦」「鈴鹿山」「不破関」ほか 第4回 長野・山梨県―「姨捨山」「浅間山」ほか
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俳句の罪
今こそ読むべき芭蕉
- 浅生田 圭史/「古志」元編集長
- 2024/12/20金
- 13:00〜14:30
- 全1回
- 会員 3,465円 / 一般 4,565円
「俳句の罪」と言われて、みなさんは、どんなことを思いますか? 「何を言っているんだ、人畜無害な俳句、そんな俳句に罪なんかあるわけがない」と思う人もいるでしょう。また、俗に、「罪な人ね」などと言うように、「罪作りなほど俳句は魅力的ということだ、のめり込んで人生を台無しにするようなことになりかねない、という意味だ」と思う人もいるでしょう。でも、文字どおり「俳句に罪がある」と思う人はいるでしょうか? ところが、松尾芭蕉という人には、「俳句に罪がある」と考えていたふしがあります。もう少し正確に言うと、「俳句を極めることは罪だ」と考えていた形跡があるのです。ちょっと謎めいた言い方ですが、今回の講座ではこのことをお話しします。この「俳句の罪」という視点で、芭蕉が晩年に説いた「不易流行」や「かるみ」などの俳諧理念に新たな光を照射したいと思います。 しかし、ことを、これだけで済ますわけにはゆきません。芭蕉が考えていた「俳句の罪」は、「○○の罪」というように他のあらゆるものに敷衍させることができます。つまり、俳句の世界に止まらず、さまざまなものを極め尽くした結果、核や人工知能など、人間の手に負えないものを手にした現代社会が抱える問題に対して、芭蕉の考えていた「俳句の罪」は、解決への一つのヒントになるはずだ、と考えています。ご期待ください。(講師記)
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「源氏物語」の世界
関屋巻
- 竹内 正彦/国学院大学教授
- 2025/01/06月 〜 2025/03/31月
- 10:30〜12:00
- 全6回
- 会員 20,790円
「源氏物語」は世界に誇る日本古典文学のひとつです。登場人物はおよそ450名。4代の帝の御代、70余年にわたる期間の出来事とその世界に生きる人間たちの心の奥底を、精緻な筆致によって描き切ったこの作品は、まさに物語文学の最高峰といえます。「源氏物語」は、今からおよそ千年前の平安時代に書かれた作品ですが、けっして過去の遺物などではありません。現代のわたしたちの胸にも突き刺さる生きた文学であり、しかもその世界は読むほどに深みを増していくものとなっています。 本講座では、「源氏物語」を原文で丹念に読み込みながら、この物語の世界の魅力を味わっていきます。「源氏物語」を原文で読み込んでいくためには、古語や歴史的背景などについての知識が必要となってきますが、本講座ではそれらについても丁寧に説明することによって、平安時代の文化や歴史についての関心もひろげていきたいと思います。「源氏物語」にはじめてふれる方や「源氏物語」を読み直そうとお考えの方はもちろん、古典文学に親しんでみようとお思いの方のご参加もお待ちしております。 今期は「関屋」巻の途中から読み進めます。(講師・記) ※2018年4月開講 【重要なお知らせ】 2月3日と2月17日は、講師都合により事前収録した講義を教室でスクリーンに映します。 見逃し配信は、通常通り1週間限定で配信いたします。 予めご了承ください。 <各回テーマ(予定)> 1 「関屋」巻から「絵合」巻へ 2 絵を好む冷泉帝 3 絵の収集 ★事前収録回 4 藤壺の御前の絵合 ★事前収録回 5 帝の御前の絵合 6 光源氏の勝利
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「うつほ物語」―物語の原点を見つめる―
「藤原の君」巻
- 三田村 雅子/フェリス女学院大学名誉教授
- 2025/01/07火 〜 2025/03/18火
- 10:30〜12:00
- 全6回
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「源氏物語」が書かれる直前、「枕草子」の成立とも重なる時代に成立した「うつほ物語」は、平安時代の物語として初めて登場した長編物語です。その複雑な構造と多岐にわたる登場人物、空間描写、人物描写、物質描写の細緻かつ周到な叙述によって特徴づけられる作品と言っていいでしょう。ありえないような理想世界の構築と、限りなく愚直な叙述によって作られていく物語世界を丁寧に味わうことによって、「源氏物語」が書かれたことが単なる奇跡ではなく、「うつほ物語」の積み重ねと延長線上に可能となっていったことを改めて確認してみたい。(講師・記)※2024年4月開講。 今期は「忠こそ」巻の途中からを予定しています。 ※テキストは、各自ご購入ください。 ★現在、「新版 うつほ物語 一 現代語訳付き(訳注 室城秀之)」角川ソフィア文庫 を使用中ですが、 今期途中から「新版 うつほ物語 二 現代語訳付き(訳注 室城秀之)」角川ソフィア文庫 に入ります。
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「源氏物語」を読む
- 藤原 克己/東京大学名誉教授
- 2025/01/08水 〜 2025/03/26水
- 13:00〜15:00
- 全6回
- 会員 20,790円
今期は幻巻を読みます。これは『源氏物語』正編(光源氏の物語)の最後の巻です。この巻では新しい出来事は何も起こりません。直前の御法の巻で紫の上に先立たれて悲しみにくれる光源氏の上を、正月から歳末までの一年がもうひとめぐりし、その月ごとに彼は紫の上を偲び哀傷します。そして年末の仏名会(ぶつみょうえ)には、それまでごく親しい者以外には誰にも会おうとしなかった彼が初めて人々の前に姿を現わし、ようやく紫の上を喪った悲しみを鎮めて出家に向けて心を整えたことを暗示します。(講師記)
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