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フォッサマグナの謎を追う

- 藤岡 換太郎/静岡大学防災総合センター客員教授
- 2025/07/12土 〜 2025/09/06土
- 10:30〜12:00
- 全3回
- 会員 11,385円
日本列島を東西に分断する巨大な地溝、フォッサマグナは、明治の初めに日本に来てお雇い教師となり東京大学の初代教授になった若いドイツのナウマンによって発見された。しかし、その正体は専門家の間でも150年経った今でも(今年が発見以来150年目)明らかにはされていない。フォッサマグナは日本列島が現在のような姿になる過程で生まれたもので、日本列島の成り立ちを考える上では欠かせない重要な構造である。 フォッサマグナを地質学的に見るとその成因がまったく違うと考えられるため、「北部フォッサマグナ」と「南部フォッサマグナ」とに区別されてきた。本講座では北部と南部それぞれの成り立ちをたどり、フォッサマグナは一体どのようしてできたのかという謎に独自のモデルを用いて追跡する。(講師・記) <各回のテーマ> ■7月12日:その4 南部フォッサマグナ 第1回目から3回目までは北部フォッサマグナと日本海の話でした。第4回目は南部フォッサマグナとフィリピン海の成り立ちについてお話します。南部フォッサマグナの地層は北部の地層とは大いに異なります。起源が違うためです。南部フォッサマグナの地層は主に火山島やその周辺の堆積物からなり、現在の伊豆・小笠原弧のそれと酷似しています。そのことを丹沢山地に着いて詳しく見ていきます。丹沢山地は火山島が本州と衝突して本州の一部になり高い山を形成していたのが削剥されその堆積物は相模湾に4qもの厚い堆積物となって現在のような姿になったこと、伊豆半島が現在の衝突体であることを解説します。 ■8月2日:その5 フィリピン海プレートの北上 フィリピン海は地理的には太平洋の一部ですが、その東は伊豆・小笠原弧やマリアナ弧によって太平洋とは区切られているために、特に地球科学ではフィリピン海として扱っています。フィリピン海はフィリピン海プレート(PHS)からなっています。PHSの境界は一部を除いてすべて沈み込み帯からなっています。フォッサマグナに関係するのはPHSの北部です。南から来たサンゴの化石や海底火山の産物などを含む、現在の伊豆・小笠原の火山島と同じような過去の火山島に由来するもので、伊豆大島のような火山島が17Ma頃からPHSの北上に伴って本州に衝突・付加したものです。最後に衝突したのが現在の伊豆半島です。 ■9月6日:その6 フォッサマグナ形成試論 フォッサマグナは今からおよそ20 Maから17 Maにオラーコジンの一つの枝のリフトとして形成されて、やがてそれが横ずれ断層に変わり、日本海の拡大に伴って現在の位置に移動し、北東から東北日本弧が割り込んできて、南から伊豆・小笠原弧が衝突を繰り返して現在のような姿に変わっていきました。その過程で日本海ができ、南にあったフィリピン海が日本列島の下へと沈み込みを始めて伊豆・小笠原弧が本州にぶつかり丹沢山地のような山地を形成してきたのではないかと考えます。最後にこれらの最近の研究も踏まえてフォッサマグナに関しての統一的な見解をまとめてみて私自身の私論をお話しします。 *2025年4月開講。全6講。 *本講座は2022年1月期に行った内容を再編集したものです。
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はじめての天文学 超入門

- 坪内 重樹/なかのZEROプラネタリウム解説員
- 2025/07/18金 〜 2025/09/19金
- 13:30〜15:00
- 全3回
- 会員 11,385円
星空や宇宙に関する超入門講座です。地球から太陽系、銀河系、そして宇宙の果てまで、毎回様々な切り口で私たちの宇宙について解説します。1年間で私たちの宇宙について理解を深めてみましょう。この道30年のベテランプラネタリウム解説員が、星空や宇宙についてわかりやすくお話しします。季節の星空のたどり方や、星座の物語などの星空の楽しみ方、近々見られるおすすめの天文現象や最新の天文ニュースもご案内します。(講師記) ★天文学が、初めての方向け対象の講座です。2025年1月開講。途中受講大歓迎です! <年間カリキュラム(予定)> 1月期 @ 夜空の星を見上げよう A 地球と月 B 太陽と太陽系 4月期 C 恒星と銀河系 番外編 ➀プラネタリウム100周年 D 恒星の一生 7月期 E 星までの距離を測る 番外編A 月食を見よう F 宇宙の誕生と進化 〜 宇宙に果てはあるのか 10月期 G 太陽系外の惑星 H 宇宙人はいるのか 番外編B オーロラを見に行こう
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データが語る最新科学
「理科年表」創刊100周年記念講座

- 片山 真人ほか/国立天文台天文情報センター暦計算室長
- 2025/07/19土 〜 2025/09/20土
- 13:00〜14:45
- 全5回
- 会員 18,975円 / 一般 24,475円
皆さんは「理科年表」をご存じでしょうか。日の出日の入りなどの暦、惑星や様々な天体の情報、日本と世界の気象観測値、物質の性質や火山や地震の履歴、生物の寿命や遺伝子、そして地球温暖化まで、あらゆるデータを網羅した世界に誇る科学データブックです。1925年の創刊から今年で100年となるのを記念した今回の連続講座では、各分野の気鋭の研究者が科学の最先端をデータの視点で深掘りします。【監修:国立天文台 平松正顕・記】 ※2025年7月開講。全10回を予定。今期は前半です。 ★理科年表オフィシャルサイトは[こちら](https://official.rikanenpyo.jp/posts/6028) ## 第1回(7/19)暦部:国立天文台天文情報センター暦計算室長 片山真人 テーマ:暦から始まる理科年表 内容:今年で創刊100周年、自然科学の諸データを網羅する理科年表は、意外かもしれませんが、暦部の「国民の祝日」から始まります。そこで、本連続講座の初回となる今回は、そんな理科年表がどのように誕生したのか、暦部にはどんなデータが載っているのかなど、理科年表全般ならびに暦部の内容について、歴史的な経緯もふまえながら、解説いたします。 ## 第2回(8/2)地学部:国土地理院測地部宇宙測地課課長補佐 石垣真史 テーマ:宇宙測地技術で探る地球のかたち 内容:私たちが住んでいる地球は、日々刻々とその姿かたちを変えています。その変化を私たち自身が直接感じることはできませんが、近年、位置情報サービスなどの高度化にともない、地球の正確な姿を捉える技術の重要性がますます高まっています。本講演では、私たちの生活を見えないところで支えている宇宙測地技術とは何か、そして現在どのような取り組みが行われているのかを紹介します。 ## 第3回(8/30)物理/化学部(物理):東京科学大学理学院准教授 藤岡宏之 テーマ:理科年表で垣間見る物理学の進展 内容:最新の理科年表と過去の理科年表を見比べると、改訂を繰り返していることに気づきます。例えば、長らく1kgはキログラム原器の質量として定義されていましたが、2019年よりプランク定数と呼ばれる基礎物理定数を用いた定義に改定され、理科年表の「SI基本単位」「基礎物理定数」の項目に反映されています。この講義では、物理学の様々なトピックについて近年どのような進展があったのか、理科年表を片手に紹介します。 ## 第4回(9/6)天文部:国立天文台天文情報センター講師 平松正顕 テーマ:宇宙を測る〜最新研究が生み出す天文データ 内容:理科年表天文部には、太陽系惑星の情報をはじめ、星や銀河など様々な天体の大きさや距離、エックス線から電波に至るまで様々な電磁波で明るく輝く天体の一覧など非常に多くのデータが掲載されています。これらはすべて、積み重ねられた観測結果と天体力学や量子力学、宇宙論などの理論を組み合わせて初めて得られたものです。今回の講座では、こうしたデータがどのように導き出されたのかを解説するとともに、今後の最新研究が生み出すデータと展望について紹介します。 ## 第5回(9/20)物理/化学部(化学):物質・材料研究機構マテリアル基盤研究センター主任研究員 桂ゆかり テーマ:データ科学による無機材料開発の効率化 内容:周期表の様々な元素を混合して加熱すると、原子が規則正しく整列して、無機物質の結晶が形成します。結晶構造は3万種類以上ありますが、そこから有用な物質を探すのが新物質探索です。この研究を効率化するため、過去の論文のグラフから実験データを抽出することで、世界の研究者が使えるデータベースを作る研究を始めました。熱と電気を相互変換する「熱電材料」を中心に、世界初の巨大データベースからわかった知見を紹介します。
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日本百名山の地形学・地質学1
北アルプス編

- 上本 進二/神奈川災害考古学研究所代表
- 2025/07/24木 〜 2025/09/25木
- 15:30〜17:00
- 全3回
- 会員 11,385円
日本百名山のうち、北アルプスには15座の山があります。これらの山々の成り立ちについて、地形・地質調査の成果を3回シリーズで紹介します。 北アルプス(飛騨山脈)は、日本の山地の中で最も険しい岩山が形成されており、積雪量が多く、氷河時代には大規模な氷河が発達してカールやU字谷などの氷河地形が形成されました。近年、現存する氷河が北アルプスで7ヶ所確認され、日本にも氷河があることが話題になりました。 北アルプスの地形・地質・植生に関する総合調査が白馬岳を中心に1975年から78年にかけて実施され、地質や断層が山稜形に反映されていることがわかりました。現在も寒冷地特有の周氷河地形が形成され続けており、また、高山植物の植生も、地形や地質に影響を受けていることがわかっています。さらに、登山の歴史や山と人間とのかかわりなどについても紹介していきます。(講師記) <各回のテーマ> 7月24日 白馬岳(朝日岳〜唐松岳) 五竜岳 鹿島槍ヶ岳 常念岳 8月28日 立山 剱岳 薬師岳 黒部五郎岳 黒岳 鷲羽岳 笠ヶ岳 9月25日 槍ヶ岳 穂高岳 焼岳 乗鞍岳 ※画像説明:白馬岳(杓子岳より) 1976年5月
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今さら聞けない台風の基本
『今さら聞けない 気象の超基本』刊行記念

- 今井 明子/サイエンスライター、気象予報士
- 2025/09/06土
- 15:30〜17:00
- 全1回
- 会員 3,795円 / 一般 4,895円
「無難な話題」の代名詞といえば、天気の話題です。でも、天気の知識があると、それだけで話題が尽きません。今こそ、天気について一歩踏み込んだ詳しい知識を身につけてみませんか? 今回は、毎年夏の終わりから秋にかけて日本に接近・上陸する台風をテーマにお話しします。台風は多くの災害をもたらす厄介者ですが、農作物や海に恵みをもたらす存在でもあります。本講座では、台風の一生や構造、進路などの基礎知識から、台風の予報の見方、台風の命名方法、台風がもたらす気象災害や身を守るコツ、意外と知られていない台風についての誤解などについて説明していきます。(講師記) ◆当日、横浜教室では今井先生の新刊[『今さら聞けない 気象の超基本』(朝日新聞出版)](https://publications.asahi.com/product/25487.html)を販売する予定です。この機会にぜひお求めください。
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